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国境なき少年少女団

 

 いま勘定してみたら、未発表のままになっている小説が五本になってました。現在、六本目を手掛けていますが、これもいまのところ国内で出版される予定はありません。
 すっかり鳴りをひそめているので、なんの執筆もせずにグータラしてたように思われるかもしれませんが、ここ数年もそれまでと変わらない(もしかしたらそれ以上の)ペースで書き続けています。
 このうちの二本は、もとが1500枚ぐらいある長編なので、なんやかやで全部合わせると手元に4000枚以上の原稿が溜まっている計算になります。けっこう書いたなあ...。
 こうなると「作家」というのは職業ではなく、ぼくという人間の基本的な属性みたいなものなのかも、と思ったりもします。本能が「物語を紡げ!」と叫んでる。
 同時に「モノづくり」にもせっせとはげんでいます。これも本能。根っこは一緒なのかもしれません。
 最近はギリシャのサントリーニ島のような真っ白な街並みをステンレスの球が転がっていくおもちゃをつくりました。
どこかの小説に書いたはずなんですが、どの小説だったか忘れてしまいました。まあとにかく、小説に書いた造作物はとりあえずつくってみる。そんな感じです。
 「MM」あらため「永遠に解けないパズル」の中にも書きましたが、「国境なき少年少女団」、あるいは「国境なき作家団」みたいなフレーズがずっと頭のなかにあって、なにかその方向で自分にできることはないか、といろいろずっと模索しています。書き溜めた小説も、多くがそのための物語だったりします。
「世界の優しさの総和を少しでも増やしたい」。子供たちの未来のためになにができるのか。物語を紡ぐのがとくいならば、それを精一杯やってみる。グレタ・トゥーンベリさんがやっている金曜日デモみたいのもすごくいい。グリーン・ニューディールとか、いろんな活動がある。作家は小説でそれをやる。
 
 「永遠に解けないパズル」の帯にも書かれているフレーズですが、ぼくのお気に入りの場面。
 ──青い惑星は音もなく回転し、やがて東の空から夜がやってくる。ぼくらは光と闇のはざまで愛を誓い合った。
 十五の愛は、あまりに幼いものだけど、それでもぼくらは真剣だった。ふたりは、ふたりにしか出来ないやり方で互いを見つけ出した。新しい恋を発明し、その関係式を胸に刻み込んだ。
 じゅうぶんに強くあれば、とぼくは思った。運命にだって打ち勝てるはず。
 そうだろ?
 
 みんながじゅうぶんに強くあれば、この世界の運命にも打ち勝てるはず。そう思いたいです。

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