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春本番

多くの方たちが、「そうそう」と頷かれると思いますが、春本番は、ここ数日前辺りから始まりましたね。

「今年の春は楽だ! きっといままでいろいろやってきたことが効いてきたんだ!」なんて思っていましたが、どっこい、そう甘くない。ただたんに春らしい気候になるのが遅かっただけで、実感としては例年より一ヶ月ぐらい遅れてやってきました。花粉症の人たちも、きっとそうだと思います。

 となると、身体は日照時間よりはよほど気温を参照してホルモンを変化させているってことなんでしょうね。
 不思議ですよね。暖房しようが、家の中に籠もっていようが、けっきょくは外気温に大きく影響される。

 もう一週間以上前から「なんかあやしいぞ」とは思っていたんですが、ついに昨日どかん! とやられました。
 ずっと心悸亢進で眠れず、胃にも来て、いよいよやばいか、と思っていたところで、なんかすごく変な発作に襲われました。

 猛烈な喉の渇きが発作のようにやってきて、水を飲むんですが、そうするとなぜかパニック発作を起こす。
 水を飲まなければいいんだけど、喉が渇くので飲む。するとまたパニック発作に。
 新しいパターンです。

 パニックのときの、「なにかとんでもないことが起こる、自分の身体や精神がどうにかなってしまう」という感覚がぐーっとこみあげてくるあの不安ですね、久しぶりに感じました。手汗びっしょり。胸騒ぎの最上級。

 寝てても、座ってても、なにをしてても息が上がる。平地にいるのに、標高三千メートル級の山の上にいるみたい。マイッタナモウ...

 そうそう、耳鳴りもやっぱりきましたね。うるさくて煩わしい。ただ、「徘徊」効果か、めまいはありません。ほとんどない。これはすごく助かる。まだしも動けるから。

 前にも書いたけど、日に十五キロから二十キロの徘徊と並行して、かかと揚げ運動、ヒールレイズをワンセット三十回、これを日に数回。とにかく思いついたらやる。歯磨きのときとか、皿洗ってるときとかいつでも。
 
 もう半年ぐらい続けてる? そしたらふくらはぎがそれはそれは立派に成長しました。ふたつの腓腹筋のあいだに、渓谷のような深い溝が現れ、そこに紙が挟めそうなぐらい。ふくらはぎが第二の心臓なら、ぼくのは大排気量の大型エンジン並みです。

 まあ、それでも気温が上がり始めてからは、頭の張りも感じてます。でも、それまでの三割ぐらい。

 あと、花粉症もまったくないわけじゃないです。上記のようにけっこう外を歩くので、花粉浴びまくりなんですが、そのときはなんともない。唯一出るのが、夜中です。真夜中に目覚めると、その十秒後ぐらいから猛烈に目が痒くなる。あきらかに副交感神経の異常亢進が原因。なので激しく腹筋とかして交感神経優位に変えてみる。

 あと、カミツレ水を枕元に置いてあるので、それを一分おきに三回ぐらい点眼。
 なんやかやで、五分ぐらいで痒みは治まります。これが全症状なので、楽は楽です。昔の、目ん玉えぐり出して水洗いしたい! みたいなのから比べれば、ほんとに。

 あと、今朝は久しぶりに解放性幻聴が復活。刺激のない場所、つまり「求心性活動不足」の状態のとき、大脳から聴覚中枢にパルスの逆流が起こる。ひじょうに単純な仕組みですね。

 ぼくの場合はミュートしたオルゴールの音みたいなのが、断続的に聞こえる。音階もあります。
 オリバー・サックスが自分のとこの学生に訊いてみたら、かなりの数が経験していると答えた、と書いてありますから、そんな珍しいことじゃない。誰にでも起こりうる。たしかこのときは音楽幻聴のことだったと思うけど。

 これが、「声」のときには、これもサックスの「音楽嗜好症」に書かれているけど、「カクテルパーティー」のざわめきのように聞こえる。おそらく言語中枢を介していないために、意味はない。ただ、それらしく聞こえるだけ。

 ちょっと前には、この現象に「位置情報」が付加されていることに気付いて妙に感動してしまいました。
 三人の男女の声なんだけど、ひとりはぼくの左、ふたりがぼくの右で、しかもそのふたりにも、手前側と奥側がある。ちゃんと聞き分けられる。すごいな、と思いました。空間認識的な中枢も一緒に働いている。

 夢はあいかわらず天変地異や世界終末ばかり。潜在的不安が見せるんでしょうね。
 だから、小説にも書くし、DVDで「宇宙戦争」を繰り返し観る。トム・クルーズのやつです。もう何度も見ているから筋を暗記しているのに、またこういった体調になると観てしまう。

 これも夢や小説と一緒。抑圧の解放です。作品の筋や質はこの際関係ない。スピルバーグが見るビジョンとぼくが見るビジョンが気味の悪いほど重なっている。それがぼくを強烈に引きよせる。

 子供の頃から繰り返し見てきた夢の場面があの映画の中にはたくさんある。きっとスピルバーグもそうなんだろうな、と思います。

 具体的に言うと、初めのほうの黒い雲と稲妻。あと息子とはぐれてしまう丘での戦闘場面。青い色調の森の中の場面。最後の方のトンネルの中の場面。兵士に促されながら歩く避難者たち。等々...

 記憶にある、一番古い夢にもこういった場面が出てきます。映画は夢を真似る。それを観ることは夢を見ることと一緒。

 

 

 
 

 

 

 

 

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