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 前回も報告した、垂直庭園の小型版。
 正面からの眺め。二ヶ月以上経って、かなり安定してきました。本来のパトリック・ブラン型垂直庭園はポンプによる自動給水ですが、こちらは朝夕二回、人力で水遣りをしてます。ムレ防止のために三時間ごとにタイマーでファンをまわしているんだけど、それが良くなかったのか、アジアンタムは例のちりちり状態になってしまい、トキワシノブと選手交代。 あとツデー・ダフィーとウツボカズラを追加。今のところ安定しています。
 ベースは約600×300のMDF。そこに三ミリ厚のフェルトを二枚貼り付け、カッターでスリットを空け、そこに植物の根を土ごと差し込んであります。これがパトリック・ブラン方式。ベースにカビが生えやすいので、柿しぶを塗って、さらに木酢液を吹き付けてあります。
 これがうまくいったら、さらに大型のものに挑戦していきたいです。ポンプを使った、自動水循環システムも導入していきたいし。

 ついでに、
 画像右上はアナナス。けっこう有名な観葉植物ショップ「FUGA」で購入。パイナップルと同じ仲間。

 中段右は、胡蝶蘭の子株。つい先日親株から切り離したばかり。二年ぐらい前にいただいた鉢の花が終わったあとに茎からふたつの子株が出てきて、そのうちのひとつ。親株もまだ元気なので、次の花を期待しています。

 胡蝶蘭の隣は、チャイナ・ビーンズ。これは「イン・ナチュラル」のバーゲン品。6000円ぐらいする高級品なんだけど、それが半額になっていて、鉢はいらないって言ったら、2000円に負けてくれました。すごいお買い得。
 ずっと前から「花の木」に置かれていて、気にはなっていたんだけど、高価ゆえに躊躇してました。

 下段は八重シノブ。たしか「プロトリーフ」で買ったもの。シノブはどれも好きです。 うちのけっこう近くにある盆栽村の清香園にも、いろんな種類のシノブが置かれていて、それを見ているだけでも楽しいです。ここはご存じ、「趣味の園芸」の山田香織さんのお宅ですね。このあいだ、うちの奥さんとふたり、散歩がてらぶらりと寄ったら、ご本人がいてびっくりしました。

 あと、垂直庭園の植物はほとんど「オザキフラワーパーク」で購入したもの。頼りになる大型店です。
 
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 これが、パトリック・ブラン。どうしても彼が使っている植物が知りたくて、アマゾンで洋書を購入。本来フランス人なので、それをまた英語に翻訳したもの。2008年の本なので、かなり最近の作品まで載ってます。
 とりあえず分かったのは、彼がIris japonicaをすごく気に入っているということ。あとHelxineを多用しているということ。どちらも簡単に手に入るので、試してみたいと思ってます。
 せっかくの大判の写真集なのに、細部がぼやけていて、写真から植物を同定するのがけっこう難しい。ここが残念なところ。最初、Helxineを苔だと思ってましたもん。そしたら、ベビーティアーズだと分かって、なんだ! って。

 このところ、日本でもこの垂直庭園をさまざまなところで目にするようになってきました。名前はいろいろですが、とにかく壁面緑化ですね。昔はアイビー一辺倒だったんだけど。
 近場にあるものは、いろいろ見てみましたが、やっぱりパトリック・ブランがぼくには一番しっくりくる。彼が最初、アクアリウムから入って、それから熱帯植物に興味を移していったということとも、きっと関係ありそう。

 シダやイモ類を多用していること。あとはやっぱりデザインのセンス。
 東京だと、表参道GYREのエントランスで、彼の作品を見ることができます。なるほど、こうやって育てているのかって、よく分かります。


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 こちらは最近立ち上げたアクアテラリウム水槽。三十センチの小型水槽です。
 崖はオーブン陶土を使って自分でつくりました。欲しかったのは垂直と水平。地面から九十度に立ち上がる壁面と、そこから突き出す棚状の部分。テーブル珊瑚とかサルノコシカケのような眺めが欲しかった。これを天然の素材でやるのは難しいので、ちゃっちゃっと焼いてしまいました。

 一応いろんな苔を貼り付けてあります。基本は南米モスとモスsp。あと水が少ないところにはハイゴケも置いてあるし、何種類かのホウオウゴケも貼り付けてあります。あとウロコゴケぽいのも少々。それ以外には川で採ってきたシダ類がいくつかとウォーターローン。一年後どうなっているか、じっくりと見ていきたいです。
 
 まあ、いろいろテラリウムは見てきたし、自分でもつくってきたけど、どうしても自然の風景にはおよばない。
 今回は、そういった不満に対する新たな試行ですね。ほんとはアオハイゴケを使うのがいいのかもしれないとも思っています(実はちょっとだけ置いてあります)。南米モスは密度を出そうとして光量を上げると、どうしても黄みがかかっていく。濃緑色のまま高密度にできないものかと。
 ゼットライトなので光量はけっこう簡単に調節できるし、水質は流木を一切使っていないので、かなり硬度が高いはず。
 さて、どうなりますやら。
 

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